杉原 智則さんの人気ライトノベル『烙印の紋章』の全巻あらすじを紹介します。
『烙印の紋章』全巻あらすじまとめ
烙印の紋章 たそがれの星に竜は吠える
かつて高度な知能を持った竜が支配し、魔素を利用した文明に支えられた世界。 十年の間、戦争を繰り広げてきたメフィウスとガーベラは王族同士の政略結婚により、その長い戦いに終止符を打とうとしていた。 幼い頃、戦争により故郷を追われ剣闘士となったオルバは、瓜二つの容姿をしていることから、婚礼を控えた、うつけと噂されるメフィウスの皇子とすり替わることになる。 一方、勝気なガーベラの姫・ビリーナは、皇子を篭絡して自国の利益を図ろうとひそかに決意する。 そんな二人の婚礼の途中、何者かの襲撃があり!? 二人の思惑と和平の行方は──?
烙印の紋章II 陰謀の都を竜は駆ける
初陣で勝利を飾り帝都へ凱旋したオルバ。都では皇帝の専横が目立ちはじめていた。反皇帝派の不穏な噂を耳にしたオルバは、真相を探るため建国祭の大剣闘大会に出場することになる。ガーベラからの使者ノウェ、ビリーナに敵意を燃やす皇太子の義妹イネーリ、オルバを操ろうとするフェドムなど、帝都は様々な思惑の坩堝と化す。 そんな中、オルバは皇太子と剣闘士、二つの役割の間で揺れ動く。一方、ビリーナはオルバへの複雑な想いと、異国の姫という立場の間で思い悩む。はたして二人の関係と帝都を舞台にした政争の行方は──!?
烙印の紋章III 竜の翼に天は翳ろう
帝都ソロンでの反乱を阻止しますます名声を高めたオルバは、皇帝により辺境のアプター砦へ赴くよう命じられる。そこはかつてビリーナの故国ガーベラに占領され、メフィウスへと返還されようとしている地だった。そしてその機を狙って隣国タウーリアの侵攻が噂されていた。 元剣奴隷の近衛兵などわずかばかりの手勢を率い、ビリーナと共にアプターへと進発したオルバ。一方、ガーベラではエンデ公国との戦端が開かれようとしており、メフィウスの援軍を必要としていた。一触即発の状況の中、寡兵しか持たないオルバがふるう采配とは果たして──!?
烙印の紋章IV 竜よ、復讐の爪牙を振るえ
兄の悲劇を知ったオルバは、その元凶である自軍の将軍・オーバリーへの復讐の念を新たにする。そのオルバが泣くのを目撃してしまったビリーナは接し方を思いあぐね、また帝都からは“皇太子ギル・メフィウス”の正体について疑念を持つイネーリが来訪する。 そんな中、ついに復讐へと動きはじめるオルバ。一方、ビリーナの故国・ガーベラへ隣国エンデの公子・エリック率いる軍勢が進発。開戦まで一刻を争う事態となっていた。オルバは“皇太子ギル”として、そして“オルバ自身”として決断を迫られるが──。
烙印の紋章V そして竜は荒野に降り立つ
なり代わっていたメフィウス皇太子ギルの死を偽装して表舞台から姿を消し、タウーリアの傭兵となったオルバ。 折しもタウラン全域は魔道士ガルダの脅威に揺れていた。その次なる標的と目されるのは都市国家ヘリオ。だが、そこは謀反や妖艶な王妃マリレーヌの変節など、多くの内憂をも抱えていた。 オルバは援軍としてそのヘリオへと赴く。復讐を果たした後、確たる目的も定められずに一介の傭兵として戦うことになるが、運命はオルバを新たな挑戦へと駆り立てる!
烙印の紋章VI いにしえの宮に竜はめざめる
魔道士ガルダの軍勢からヘリオを奪還したオルバたち。それを端緒にアークス・バズガン率いる西方連合軍はガルダ打倒を目指す。 傭兵の一小隊を任されたオルバは、猛将ニルギフが守るカダインへと向かうことになるが、そこでは恐るべき罠が待ち構えていた。 西方全体に広がった戦火は、それぞれの思惑までも呑み込んでいくが── かつてない難敵を前にオルバの抱く覚悟とは? ガルダとの決戦の行方は!?
烙印の紋章VII 愚者たちの挽歌よ、竜に届け
婚約者のギルを亡くし失意のビリーナだったが、その死の真相を探るため帝都ソロンを発つ。ホゥ・ランとも再会し、二人は再びアプター砦へ赴くことになる。 一方、ガルダ打倒を果たしたオルバはタウーリアへと凱旋。束の間の平穏を享受する。しかし、そんな折にメフィウスによるタウーリア電撃侵攻の報が入る。 グールの独裁がますます強まる状況の中、ノウェ&ゼノンやイネーリ、シモンなどの面々も次の一手への布石打つ。 新たな戦乱の到来とともに、オルバとビリーナの運命も再び交錯する!
烙印の紋章VIII 竜は獅子を喰らいて転生す
銃撃を受け昏倒したオルバ。そして戦場で行方不明となったビリーナ。二人が身動きの取れないなか、メフィウスの再侵攻にそなえて西方各地より援軍がタウーリアへと集結してくる。 一触即発の事態を前に、回復したオルバはとある決断をくだし、シークを密使としてアプターへと向かわせる。一方、その頃アプターでは、オルバの元部下たちの身に危機が迫り、またビリーナにも怪しい影が忍び寄っていた。 はたしてオルバの決断とは、そしてビリーナの運命の行く先は!?
烙印の紋章IX 征野に竜の慟哭吹きすさぶ
西方より舞い戻り“皇太子ギル”として復活をとげたオルバ。ビリーナとも再会を遂げ戦いに向け準備をはじめる。 一方、皇帝グールは帰還したギルを偽物と断じ、一軍をアプターへ差し向ける。 圧倒的な戦力差のなか、皇太子として反皇帝の狼煙をあげなければいけないオルバは、寡兵をもってして鮮やかな勝利を得るべく策を練る。 両軍はついに激突の時を迎えるが──。
烙印の紋章X 竜の雌伏を風は嘆いて
皇帝グールに対しついに反旗を翻したオルバは、辛くも緒戦に勝利しビラクを手中に収めた。 帝都ソロンでは皇帝の専横がますます目立ちはじめ、メフィウス国内の風がオルバに吹き始めるかに見えた。しかし、隣国ガーベラとエンデでも内紛が起き、それがメフィウスにも影響を与え始める。 ネダインでの反乱、そして竜神教の不穏な動きなど刻々と変化していく緊迫した情勢の中、オルバが選ぶ次の一手とは。そしてビリーナの覚悟とは。皇帝VS皇太子の行方ははたして―― ?
烙印の紋章XI あかつきの空を竜は翔ける(上)
勢力を増すオルバの軍勢。もはや看過できなくなった皇帝は、オルバを帝都へ招くという強行手段に出る。 一方、隣国エンデには、戦巧者の 『小覇王』 カセリア率いる東の大国・アリオン軍が迫るという事態に陥っていた。 アリオンの野心はエンデに留まらず、必ずやメフィウス、ガーベラにまで及ぶ ──。その危機を前に、オルバが、そして負傷をして祖国ガーベラに帰国したビリーナが行動を開始する!
烙印の紋章XII あかつきの空を竜は翔ける(下)
皇帝グールとの謁見を切り抜けエンデの救援へと向かうオルバ。折しもエンデ軍は大国アリオンの皇太子・カセリアの陥穽にはまり窮地に立たされていた。 一方、帝都ソロンでは皇后メリッサがグールとともに竜神教の神殿に立てこもっていた。膠着した状況の中、ガーベラより帰還したビリーナが使者の役を担うことになる。 それぞれの戦いに臨むオルバとビリーナの運命は!?