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ラブコメの皮被った俺TUEEE『夢見る男子は現実主義者』感想

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どうゆう経緯でこの作品と出会ったのか忘れてしまったけど、気づいたら夢中で全部読み終えてました。ふと時計を見ると深夜の2時過ぎ。この感覚は久しぶり。ほんと面白い作品の中毒性はやばい。

夢見る男子は現実主義者

夢と理想に捉われ、何年も輝かしい未来ばかりを期待していた男子高校生───佐城渉(さじょうわたる)はいつも通り恋い焦がれ好いている女子───夏川愛華(なつかわあいか)に纏わり付いていた。そんな彼が、とある些細な事をきっかけにハッと我に返る。

「俺、何やってんだよ……」

現実感を取り戻した彼は下手に夢や希望を抱く事に危機感を覚える。恋で盲目になる前の慎重さを取り戻し、石橋を叩いて渡る事を思い出した彼は深慮を心掛けるが、そんな彼の急激な変化に周囲は動揺を隠せなかった。

「ちょっと近付かないでよ!」

「あ、うん」

「……え?」

猪突猛進で狭い視野、他を顧みない質だった渉にうんざりしていた彼女は急激に開いた距離感に呆然とする。

「もしかして、嫌われたの……?」

「もしかして、アタシのせい……?」

全然そんな事ないのに勘違いする周囲。それに対して渉はマイペースに波風を立てまいと空気を読むように学園生活を過ごす。

渉に振り回される周囲は次第に見る目を変えて行く。そして、視野の広がった彼は様々な人と関わって行き─────。

ということで本作ですが、ラブコメのクセして主人公が俺TUEEEしてます。まず開始数ページで己のこれまでの行動のイタさに気づいて、転生せずとも生まれ変わり。異世界行ったら本気出すならぬ、無難に身の丈にあった振る舞いをし出します。

そんな変わってしまった主人公に対して、ヒロイン含め周りは戸惑いを隠せない中、美人でクールな風紀委員長と仲良くなって、知らぬ間に親密な仲に。モブになったと思いきや、影の実力者的な展開になって我歓喜。そっからは無双の始まり。姉が生徒会の副会長やってる関係で、生徒会の仕事も手伝ったり、夏休みにはバイトもして中学生の未来の後輩ヒロイン候補とも出会ったりとやりたい放題。

文化祭では問題を抱えてたヒロインの事もサラッと救って、マジで無双。どんどん隠してた有能さを発揮し始めるという、ラブコメの皮被ったチート野郎のファンタジーでした。

当然、元々猛アタックをかけられていたヒロイン夏川愛華は戸惑って、自分の本当の気持ちに気付いていくみたいな展開に、、、なるんだけど、なり切らないっていうところも本作の良いところで、ここら辺主人公とヒロインの距離の描き方が良かったっすね。っていうか普通に夏川愛華も、主人公のこと元々好いてる感じではあったと思うんだけど、、

一応、愛華目線のパートもあるんですが、本心がまだ見えないんですよね。

書籍化は既にされてるみたいなんで、コミカライズ化もはよ。

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