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三角関係の行方『十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる』感想

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※ネタバレ含みます
全107話。約32万文字完結済

十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる

10年前に突如異世界に転移したトール(輪鎖 透)は、必死に日本への帰還方法を探すも見つからず。帰還を諦めて酒場で飲み散らかしてるところから物語がスタート。

ヒロインである双子の姉妹ユーフィとメーリィとの出会いと金貨密輸の謎を追う第1章ではきちんと序盤に伏線貼ってあって、事件解決のとき見事回収。というか、タイトル的に主人公は地味に強いタイプでチート系とかではないと思ってたんだが普通に序列持ちの最強でした。そっからなんだかんだでユーフィとメーリィとは行動を共にする事に。割と王道の展開ですね。

ということで全体を通して思った感想としてはシンプルに面白かったな、と。第2章以降でも、ただトールが殴って解決ではなく双子ヒロインの知識を駆使して状況を打破したり、色々推理したりと話がしっかりしてた。個人的には第2章のダンジョン攻略が良くて、段々とトールとユーフィ、メーリィの関係が深くなっていくのが良かった。

残念ながら今作の特徴の一つである、科学知識を色々駆使して事態を解決する描写に関しては、内容はさっぱり分からんかったが、分かる人からすると面白いんですかね?

ちなみに戦闘描写があっさりしすぎるって思う人もいるかもだけど、個人的にはこのくらいで十分。赤雷とかかっけぇ。

あと面白かったのが、主人公と双子姉妹による三角関係問題の落とし所。昨今のなろうでは、ハーレム展開が主流で、まあ今作も結果的には双子姉妹両方とくっつくことになるのですが、双子姉妹が感覚だったり情報を共有しているっていう能力を持っていて、もはや2人で一つみたいな感じなんですよ。だから逆に双子姉妹両方選ばないとダメみたいな流れに持っていってて、小説の展開も手を替え品を替え作者さん達は色々考えてるよな、と。

久々になろう小説読んだんですが、読みやすい作品だったので1日半で読み終わり。ぼちぼち他の作品も読んでいく予定。

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