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シンプルに読んでて病んだ『青の炎/貴志祐介』感想

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『新世界より』や『悪の教典』などでお馴染み貴志祐介さんが1999年に発売した『青の炎』を読んだんですが、中々に重たい内容だったのでシンプルに心が病みました。

そんな取扱注意な作品のあらすじと、感想に関しては細かいとこまで書いてくとまた”病み”が押し寄せてくるので、ふわっと全体的な感想を書いていきます。

『青の炎/貴志祐介』あらすじ

櫛森秀一は湘南の高校に通う17歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との3人暮らし。その平和な家庭に、母が10年前に別れた男、曾根が現れた。曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとする。警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意した。自らの手で曾根を葬り去ることを……。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。

『青の炎/貴志祐介』感想

ミステリの醍醐味にトリックやなぜ殺したのか?ってのが明かされた時の爽快感見たいのがあると思うんですが、こと本作に関してはそれはなく”人が殺人を起こすまでの過程”にパラメータ全振りした内容になってる。

優しくて料理が上手い母。天真爛漫で兄である自分を慕ってくれる妹。自分と心通わせてくれる同級生、充実した学生生活。

そんな日常に囲まれたリア充の一人が、殺人に手を染めるまでが鮮明に描かれていて、リアルよりもリアル。一種のドキュメンタリーだった。ほんと、一文一文読むごとに胸が締め付けられて、それがなかったのが最初の数ページだけ。

【以下の数行ネタバレ注意】

あと何と言っても最初のシーンと最後のシーン、どちらとも主人公はロードレーサーに乗っているという対比になってるんだけど、あまりにも心情が違いすぎて、気づいた時にまじでゲロ吐きそうになった。ほんと地獄。

【ネタバレ終了】

まあ純粋なミステリ好き(トリックとかが好き)な人にとっては微妙かなと思うし、まじで読むなら気をつけて欲しいですね。

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